旧皇族の伏見博明(ふしみひろあき)さん(90)が今年1月、半生を振り返る聞き書き本『旧皇族の宗家・伏見宮家に生まれて――伏見博明オーラルヒストリー』(中央公論新社)を出版した。出版記念祝賀会が6月8日、東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれ、伏見さんが朝日新聞のインタビューに応じた。
伏見さんは約600年前の天皇の子を祖とする11宮家筆頭格の伏見宮(ふしみのみや)家長男、博明王(ひろあきおう)として1932年に生まれた。6歳だった1938年に父博義王(ひろよしおう)を亡くし、伏見宮家当主だった祖父博恭王(ひろやすおう)も1946年に亡くなったため、14歳で第24代当主となる。しかし戦後の1947年に伏見宮家系の他の皇族とともに皇籍を離脱した。祖母は江戸幕府最後の将軍の徳川慶喜の九女、経子(つねこ)妃。
生家だった場所にいま立つのは…
伏見宮邸の敷地は、江戸時代…