使い切れないアイシャドーを画材に 元研究員が生んだ「第二の人生」

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松沢奈々子
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 好きなブランドの限定品だから。色の組み合わせがかわいいから。気分を変えたくて。新しい化粧品を手にするたび、うきうきする一方、罪悪感もわく。使い切れずに眠っている化粧品が自宅にどれだけあるだろう……。そんな気持ちを軽くしてくれる商品が注目されている。「SminkArt(スミンクアート)」。アイシャドーやチークを画材に変えて付加価値をつけ、再利用する「アップサイクル」の取り組みだ。

 スミンクアートはラメ感やパール感など、化粧品ならではの風合いで水彩画にはない絶妙なタッチを生み出せるのが特徴の画材だ。スミンクはスウェーデン語で「化粧」を意味する。

 考案したのは、大手化粧品会社の研究員だった田中寿典さん(35)。トレンドの移り変わりがめまぐるしい業界で自社や高級ブランドの製品を手がけるなか、多くが最終製品にならずに廃棄されるのを目の当たりにした。「もったいないし、開発者として悲しくてずっとモヤモヤしていた」

落として割れてしまったり、飽きてしまったり。化粧品を使い切れなかった経験はありませんか?「スミンクアート」を考案した田中さんが行った調査では、約9割が使い切れずに捨てていたことがわかりました。一方、生産過程で出てしまうメーカー側の廃棄量は年間約2万㌧とも。使い手と作り手を、捨てる罪悪感から解放したいと田中さんは言います。化粧品の特性を生かした、その取り組みとはーー。

 新しい楽しみに変えられたら…

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