ウィーンで開かれている核兵器禁止条約の締約国会議で22日、条約を批准していないオブザーバー参加国が相次いで発言した。北大西洋条約機構(NATO)に加盟するドイツ、ノルウェー、オランダはいずれも核禁条約に加わる意思がないことを強調する一方で、「核兵器なき世界」という目標には共感を示し、対話の重要性を訴えた。
オブザーバー国は会議の規定で、23日に採択される成果文書の内容などの意思決定に携わることはできないが、希望すれば発言や資料配布ができる。21日に会見したクメント議長によると、会議には33カ国がオブザーバーとして参加し、うち13カ国が発言を求めた。
欧米の軍事同盟であるNATOに加盟するドイツの代表は、今回の会議を「核軍縮外交において、間違いなく一つの主要イベント」と位置づけ、核保有国が参加する核不拡散条約(NPT)の8月の再検討会議に向けた「弾み」になると語った。
核抑止否定の条約には加わらず
ただ、「両条約の間に摩擦が…