参院議員の仕事とは 東京選挙区の特徴は 経歴も様々な3人に聞いた

有料会員記事東京インサイド参院選2022

聞き手・川口敦子 聞き手・本間ほのみ
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 全国最多の約1150万人の有権者を抱える参議院東京選挙区。そもそもどんな選挙区なのか。この選挙区から選ばれた議員はどんな思いで、活動しているのか。都政と国政の経験者、元官僚のベテラン、実業家からの転身と、経歴も様々な3人に話を聞いた。

車いすで活動する大河原雅子氏

 地方議員では成し得ないことも、参院議員なら実現できる。一番実感したのは、都市農業の振興です。

 都議時代、選挙区の世田谷区には畑や無人販売のスタンドがいくつもありました。専業農家の登録数は多いのに、農業だけでは食べていけない現実を目の当たりにし、何とかしたいと思いました。

 ただ都議としてできたのは課題の指摘と都としての振興策の拡充が限界。生産緑地法と都市計画法という二つの法律に阻まれ、都市農業の減少に歯止めをかけられませんでした。

 参院議員に当選してまもなく、民主党は政権与党になりました。食料・農業・農村基本計画の改定時、直接、農林水産大臣に都市農業振興の必要性を訴え、文言案も提案できました。その後、法律になり、長年取り組んできたことがようやく形になったと思いました。

 ただ、東京選選挙区は当選のハードルが非常に高い。有権者は1100万人超。東京中を駆け回っても、訴えを届けられる人数には限りがあります。衆院に比べて選挙区は広大で、費用もかかります。圧倒的な知名度、しっかりした組織の支えなどの背景がないと当選はおぼつかない。

 当選すれば6年間、じっくり課題に取り組めるのは利点ですが、長いと思える6年間も、課題によっては短い時もあります。

 たとえばDV法。もともと参院の調査会で超党派女性議員の立法活動によりできました。その後も改定に取り組みましたが、デートDVといった課題はいまだ残されたままです。

 参院は立法提案や議会質問を計画的に取り組めるのが魅力です。参院議員になる人は、6年という時間を意識して自らの政策テーマ設定をするのが、後悔しない方法の一つです。

 選挙で大切なのは、有権者の気持ちに、自分の訴えがどうしたら少しでも引っかかるかを徹底的に考えることだと思います。(聞き手・川口敦子)

 おおかわら・まさこ 1953年生まれ、横浜市出身。3人の子の母。1993年から都議を3期10年務め、2007年参院選で初当選(民主)。17年には衆院選で当選(立憲民主)。21年3月、脳出血を起こし、左半身にまひが残る現在は車いすで活動する。

大蔵省出身の中川雅治

 東京が抱える課題を解決していくことが、全国民の、そして将来世代のためになる。東京選出の参院議員として、持続可能な社会をつくっていく。そんな思いで仕事をしてきました。

 例えば、都市の国際競争力。東京が国際的な都市として発展していけば、経済波及効果は全国に及ぶ。災害対策も同じです。首都直下地震が起きて東京がまひすれば、日本全体に響く。

 議員時代、都市農業を守る法の制定に関わりました。都内の地産地消や食育を推し進める面のほか、緑地を残し防災拠点にする狙いもありました。災害時に首都機能を守る点で全国民に関わる課題です。

 東京は、地方にふるさとを持…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2022年6月26日22時26分 投稿
    【視点】

    東京の有権者の特徴と言えば、やはり無党派層が大きなボリュームを持っていること。東京都知事選や参院選東京選挙区、あるいは都議選は選挙期間中の情勢の変化が早いうえにギリギリまで態度を決めない有権者も多いため、しばしば最終盤で流れが変わります。

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