相撲のウクライナ代表選手ら、世界大会向けて愛媛県内で強化合宿
ロシアの侵攻によって国内で稽古ができなくなった相撲のウクライナ代表選手たちが、世界大会に向けて愛媛県西予市で強化合宿をしている。相撲どころとして知られる同市野村町の乙亥会館(おといかいかん)の土俵で、仕上げの稽古を重ねている。
強化合宿で訪れているのは、米国で7月に開催される五輪未採用競技種目の国際総合スポーツ大会「ワールドゲームズ」に出場する相撲のウクライナ代表選手とコーチ計8人。5月26日に来日後、今月2日から14日まで大分県宇佐市で1次合宿をこなし、15日に来県した。愛媛合宿は28日までの予定で、土俵などの設備が整った乙亥会館が拠点になっている。
正面玄関に「歓迎 ウクライナ相撲連盟選手団」という看板が設置された乙亥会館では、18日に公開稽古があった。市民ら100人以上が見守る中、選手らはすり足や四股などの基本動作を入念に確認したり、ぶつかり稽古をしたりした。
県内のアマチュア選手を相手にした取組形式の稽古では、パワーに勝るウクライナ選手がまわしを取らずに強烈な投げを次々に決めていた。国体出場経験があり、稽古相手を務めた由留部圭祐さん(29)は「力強い相撲を体感できて、自分としても刺激になった。世界大会で好成績を挙げて、祖国にいいニュースを届けてほしい」と話した。
稽古を終えた男子重量級の代表選手のオレクサンドル・ヴェレシウクさん(33)は、「歴史ある土俵で稽古をするたびに、意欲の高まりを感じている。乙亥会館にもらったパワーを本番の大会にぶつけたい」と話した。(藤家秀一)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら