小学校の1日、やさしい日本語で 和歌山大生が手引書

下地毅
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 日本の小学校はどんなところなの。地震や台風のときはどうすればいいの。外国につながる子どものために、「やさしい日本語」をつかった手引書を和歌山大学の学生らがつくった。

 「日本の小学校の1日」(A4判、29ページ)は、日本人の学生3人と中国・マレーシアベトナムの留学生3人の6人が編んだ。和歌山大学教育学部付属小学校を取材して、校門→朝の会→時間割→給食→そうじ→帰りの会と1日のすごしかたを日本語・英語・中国語・ベトナム語で案内している。

 くつばこで靴を履きかえること、正しい答えには「○」がついて誤りには「レ」がつくといった「日本の学校文化」に慣れてもらうのがねらいだ。

 どのページにも写真やかわいい絵をたくさん載せて、4月にはじまる1学期からの1年間の予定や、運動会・遠足・修学旅行の行事も説明している。

 終わりのメッセージには「日本(にほん)の学校(がっこう)に 慣(な)れるのは 大変(たいへん)だと 思(おも)うけど、楽(たの)しいことも たくさんあると 思(おも)います。楽(たの)しいことを たくさん見(み)つけて 良(よ)い思(おも)い出(で)を つくってね! 頑張(がんば)って」と書いた。

 6人は、和歌山大学の「外国につながる子どもへの教育支援プロジェクト」の参加者だ。外国ルーツの子どもに日本語と母語の支援をしたり相談にのったりする個人的な活動を本格化しようと、和歌山大学・日本学教育研究センターの長友文子センター長が2020年7月にプロジェクトをはじめた。

 最初に取りくんだのは「こどものための やさしい日本語 防災ハンドブック」(A4判、8ページ)づくり。日ごろの備え、地震・台風・火事への対応、情報の集めかたを解説している。日本人の学生2人と中国・インドネシアの留学生2人の4人が21年2月に発行した。つづけて「日本の小学校の1日」を22年3月に出した。

 長友さんは「外国につながる子どもたちが住みやすい社会は、日本人のだれもが暮らしやすい社会。プロジェクトの教育支援を通して共生社会について考えていきたい」と話している。

 手引書は、和歌山大学紀伊半島価値共創基幹kii-Plusのホームページのプロジェクト欄にある。「日本の小学校の1日」の動画も見ることができる。(下地毅)