JR西の収支公表は「世論誘導、トカゲの尻尾切り」 広島知事が批判

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大久保貴裕、松田史朗、戸田和敬
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 広島県湯崎英彦知事は23日、朝日新聞のインタビューに応じた。広島と岡山を結ぶJR芸備線など赤字ローカル線の問題で「尻尾切りの議論になっている」と批判。JR西日本の公表した一部区間の収支も「世論誘導的な数字」と苦言を呈し、全体の収支を詳しく公表、分析して議論を進めるべきだとの認識を示した。

 JR西は5月、芸備線の一部区間について「特定の前提を置かない議論を速やかに開始したい」と沿線自治体に申し入れた。廃線やバス転換の可能性も含む提案として反発が広がった。これに先立つ4月には、1キロあたりの1日乗車人数が2千人未満の17路線30区間の収支を公表。コロナ禍で新幹線や都市部の利益が減ってローカル線のサービス維持が難しいとして、見直しを自治体と話し合いたいとしている。(大久保貴裕、松田史朗、戸田和敬)

 ――JR西日本の収支公表は全国的にも波紋を呼んだ。

 一部だけでなく、全ての路線について詳細に公表するべきだ。通信や電気などの公益事業はかなり詳細な収支構造をみられる。JRは(コロナ禍などによる)「収支構造の変化で維持できない」と言っているが、そもそも都市部でどれほどの利益を出しているのか。どういう収支構造で、どう変化したのかわからない。

 ――JR西は芸備線の東城―備後落合間は100円稼ぐのに2万5416円の経費がかかると公表した。

 世論誘導的な数字だ。芸備線はもともと乗車人数が少なく、(コロナ禍でも)大して変わらない。東城―備後落合間の(年間)赤字額は2億6千万円だが、たとえば新幹線は百億円単位で収益を落としている。別のところでものすごぐ損失を出しているのに、その部分の議論が全くない。なんとなくみんながわかりやすそうなことを言っており、しっかり議論する土俵ができていない。

利用促進「1年、2年やらないと」

 ――維持するのは何のためか…

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