京都の茶文化発展へ、福寿園が「お茶の文化賞」初表彰

原田達矢
[PR]

 茶の文化に貢献した個人や団体に贈る第1回「福寿園・お茶の文化賞」の表彰式が12日、京都市中京区京都文化博物館であった。日本茶研究者の大森正司・大妻女子大名誉教授(80)に大賞を、全国唯一とされる茶業教育に力を入れる府立木津高校(木津川市)に奨励賞を、それぞれ贈った。

 一昨年に亡くなった福寿園7代目の福井正典さんが「京都の茶業界の発展に役立てて」と、遺産について遺言したのを機に賞が制定された。公益財団法人京都文化財団が選考委員会をつくり、「お茶を飲む楽しみを向上させる啓発活動」に取り組んだなどの表彰規定を定めた。今回は博物館や大学関係者ら7人が委員を務め、応募8件から選んだ。

 大森さんは茶の健康への効能を50年近く研究。社会人が学び直す「お茶大学」で校長を務めた実績もあり、満場一致で決まった。木津高は1901年の創立当初から茶の生産や製茶など後継者教育に力を入れていることが評価された。

 表彰式で大森さんは「社会人から子どもまでお茶に取り組む姿勢は違っても、私も教わる部分がある。50年やってきたことを若い人と話しながら残したい」。木津高の西田隆校長は「茶業教育に関わった人、応援してくれた人のおかげでいただいたと思う。後継者の育成、心の育成につなげたい」と喜んだ。

 賞は今年度から少なくとも20年は続けるという。福寿園の福井正興社長は「日本の茶文化への関心は国内外で年々高まっている。茶業発展のため、この大きな一歩を大切にし、賞が長く続くよう協力したい」と話した。(原田達矢)