ツイッターモーメントは何のため 中の人が語る「健全な会話」の模索
ニュースを確認したいとき、ツイッターの「モーメント」を通じて知る方法があります。記事の引用や記者の思い、取材のこぼれ話などのツイートが束ねられ、まとめて見られる空間です。近年、この手法を使って届けるメディアの数が急増しています。
ニュース、エンタメ、スポーツにジャンル分けされた「ガイド」という主要欄に掲載されると、多くの人の目に触れます。モーメント自体は誰でも作ることができますが、この欄に採用されるのは、メディアが作ったモーメントです。表示されるモーメントは人によって違ううえ、次々に入れ替わります。
どんな仕組みで、どんな考えで作っているのか。「中の人」に会いに行きました。
話を聞いたのは、Twitter Japanでモーメントを編成する「キュレーションチーム」アジア・太平洋統括のディビッド・コービンさんと、日本担当の大坂千夏さんです。
トレンドワードを説明
――モーメントは、いつから、どういう目的で始めたのでしょうか。
【ディビッド】ツイッターというプラットフォームで盛り上がっている話題を説明しようという目的から生まれました。2015年に英語版、16年に日本語版が立ち上がりました。
ツイッターはニュースアプリとしても使われているので、当初からニュースの欄を設けています。
【大坂】ツイッターでは、ツイッター上でその瞬間によく使われている言葉をランキング形式で示す「トレンドワード」が、よく見られています。
ただ、その単語だけを見ても何が何だかわからないことが多く、説明文や関連ツイートをまとめたモーメントを通して、ユーザーに対してわかりやすく説明するお手伝いができればいいと思ってやっています。
――ガイドには、堅いニュースのモーメントも多く並んでいます。公益性を意識されているのですか。
【ディビッド】私たちが「このニュースは大事」「社会的に意味がある」と判断して出しているのではなく、トレンドに入っているということが大きいです。
ツイッター上では、エンタメやスポーツの話も盛り上がりますが、一方でその日の日本政府の動きや海外の株の動きも、トレンドワードに入るんですよね。
過去の傾向から、この話題は絶対にトレンドに上がるからと、先回りをして着手することもありますが、基本的にはユーザーの動向をフォローしています。
【大坂】トレンドワードは、ユーザーがよく使っているフレーズが入ってくるので、私たち(ツイッター社)のコントロール外なんです。
モーメント採用の考え方は
――モーメントのページは、どうやって作っているのでしょう。
【大坂】まず、私たちが作るモーメントには2種類あります。
一つは、いちからツイートを…
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