「一歩でも進むなら」たくした血液 呼吸が止まる…赤ちゃんの病名は

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田村建二
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 「こっちも、順調だよ」

 「よかった。お互い、元気な子、産もうね」

 東京都のさやかさん(29)は2021年2月、4月の出産に向けた日々を過ごしていた。同じころ妊娠した友人と、通信アプリ「LINE」で報告し合った。

 生まれたら、赤ちゃんどうしの服装を合わせた「おそろコーデ」で出かけよう、などとやりとりした。さやかさんのおなかの子は、女の子らしいとわかっていた。

 妊婦健診で「体重が少し軽め」と指摘されてはいたが、特段の異常は見つからず、医師から「大丈夫ですよ」と言われていた。

 19年のお姉ちゃんに続き、出産は2回目。大きな緊張はなかった。

 友人とやりとりして間もなく、里帰り出産のため実家のある福岡県に戻った。

あと1カ月 突然「脳に水が」

 出産を予定していた産科の個人病院で、医師から予想外のことを言い渡された。

 「超音波検査をしたところ、(おなかの子の)脳に水がたまっているようです。申し訳ありませんが、うちの病院ではこれ以上対処できません」

 え? どうして? ずっと健康だと言われていたのに――。

 予定日まで約1カ月に迫っていた。

 紹介された福岡市内の総合病…

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田村建二
田村建二(たむら・けんじ)朝日新聞編集委員
1993年朝日新聞入社。福井支局、京都支局、東京本社科学部、大阪本社科学医療部次長、アピタル編集長などを経て、2016年5月から編集委員。