ゴールポスト転倒、小4の死が残したもの 判決は学校の過失を認定

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小陳勇一
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 福岡県大川市立川口小学校の運動場で2017年、4年生の男児(当時10)が倒れたゴールポストの下敷きになり死亡した事故で、遺族が市に約4300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、福岡地裁久留米支部であった。立川毅裁判長は学校の安全配慮義務違反を認め、市に約3660万円の賠償を命じた。

 判決によると、17年1月13日、体育の授業中にサッカーのゴールキーパーをしていた男児がゴールの上部から垂れ下がったネットの一部にぶら下がった際、ゴールが倒れて下敷きとなり、死亡した。当時、ゴールは地面に固定されておらず、学校は16年11月以降、毎月の実施が定められていた安全点検を行っていなかった。

 判決は、国が学校の設備について点検や事故防止措置に留意するよう通知していたことを当時の校長は認識しており、「事故の発生は容易に予見できた」と指摘。市の「(ぶら下がった)男児の過失も考慮すべきだ」との主張については、「教員ですらゴールポストが危険だという認識を持っておらず、(危険性の)指導を受けていない小学4年生の児童が認識していたとは到底考えられない」と断じ、「被告の過失の重大性に鑑みると主張は採用できない」として退けた。

 一方、遺族が、事故後に市が設けた第三者委員会が遺族の意向を踏まえたものではなく「精神的苦痛を被った」とした点については退けた。

 判決を受けて大川市は、「真摯(しんし)に受け止めている。具体的な対応は今後検討する。失われた命は戻らないことを改めて深く心に刻み、学校が安全安心な場所であるよう取り組んでいく」と倉重良一市長と内藤妙子市教育長名でコメントを出した。

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