磨いて0.03ミリ 岩石を「ステンドグラス」に変える薄片技術者

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水戸部六美
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 岩石を透けるほど薄く磨く「薄片(はくへん)」。産業技術総合研究所の薄片技術者・平林恵理さん(45)は、音楽博士という異色の経歴を持つ。薄片との出会いとは?

 ごつごつとした無愛想な岩石も、その手にかかれば、ステンドグラスのように輝き、己の性質と来し方を雄弁に語り出す。

 産業技術総合研究所(産総研)の技術者として働く。地質研究者たちが集めてくる岩石を薄く磨いた「薄片(はくへん)」をつくる。その厚みは、わずか0・03ミリ、千円札の3分の1以下だ。ここまで薄くなった岩石は、光を通して、透ける。

 「偏光顕微鏡」という特殊な顕微鏡でのぞくと、色鮮やかな姿が浮かびあがる。岩石を構成する鉱物特有の色だ。そこからは岩石に含まれる鉱物の種類や割合、岩石の成り立ちまでもが読み取れる。

 建物の立地を決めたり、災害を予測したりするときに役立つ地質図も、薄片の技術なしにはつくれない。勤続10年、手がけた薄片は数千枚に及ぶ。

 薄片づくりは前処理が大事だ…

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