最高裁前で涙した21歳女性「失望しかない」 中絶反対派は若者多く

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ワシントン=軽部理人
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 「女性の権利を奪うな!」――。米連邦最高裁が23日、人工妊娠中絶の権利を認めた過去の判決を覆した。ワシントンにある最高裁前では中絶賛成派と中絶反対派が多数集まり、双方がフェンス越しに激しく口論する場面も。米社会の分断が、ここでも浮かび上がった。

 「Abortion ban illegitimate!(「中絶禁止は違法だ!)」

 米ワシントンの最高裁前。24日午前に最高裁の判断が示されると、中絶賛成派のプロチョイス(選択権支持派)を支持する500人ほどが、声を張り上げた。

 悔しさから、涙を流して抱き合う人々の姿もあった。

 南部テキサス州の大学生、ジュリアン・デレディータさん(21)もその一人だ。

 同州は中絶に厳しい条件を課すなど、極めて保守的な土地柄だ。ジュリアンさんもキリスト教系の私立学校に通い、家族と日曜礼拝にも行った。中絶に関して両親は「受精のときから命が始まる」と考えており、反対派だという。

 だが高校時代、友人が州内で中絶手術を受けられなかったために、数千ドル(約数十万円)払って西部カリフォルニア州に行く必要があったことに疑問を持ったという。

 「神の教えは大事だが、女性の不利益すらも神の前では黙殺されるのか。それはおかしい」

 最高裁は1973年の「ロー…

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