米最高裁が24日に言い渡した、妊娠中絶の権利を認めない判決は、5人の判事が多数意見に賛同した。このうち3人はトランプ前大統領が指名しており、最高裁の構成が変わったことが判決にも影響した。しかし、他の判事からは、判決への批判も出た。
保守派のロバーツ長官は、妊娠15週目以降の中絶を規制する法律は認めるという判決の結論に賛同しつつ、「訴訟の結論を決めるのに、この劇的で影響の大きい判決は不必要だ」との立場をとった。妊娠中絶の権利は残しつつ、「胎児が母体の外で生存できるかどうか」という線引きだけを見直すべきだとした。
多数意見は、過去の判例変更の例として、黒人に専用車の使用を義務づけた19世紀の判決を挙げた。妊娠中絶を権利として認めた1973年の判決とも比較した。
しかし、ロバーツ氏は人種隔…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら