病院が異例の花火打ち上げ 「入院中のこどもたちへ」思いついたのは
渡辺翔太郎
小児がんや難病などで入院し、自由に病棟から出られない。もちろん、外を駆け回ることもできない。そんな子どもたちのため、鳥取大医学部付属病院(鳥取県米子市)が今夏、200発の花火を夜空へ打ち上げる。
花火のプレゼントを思いついたのは、付属病院の医師、杉原誉明(たかあき)さん(46)。現在、小児病棟には約20人が入院するが、治療で免疫が低下するなど感染リスクが高く、ほとんどの子どもが病院どころか病棟の外に出ることもできない。
なのに病室の窓の外に広がる風景は、裏の山ぐらい。「ほかの景色が見られたらおもしろいのに」。杉原さんは昨夏、世界の風景が映し出されるモニターを小児病棟に贈った。
さまざまな風景の中で人気があったのが、夜空に広がる花火だった。地元の夏祭りでも上がるが、病棟から見るのは難しい。
「入院する子どもたちに本物の花火を見せたい」。記事後半では、異例の企画がとんとん拍子に進んでいった様子を紹介します。
本物の花火を見せてあげられ…
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