仏大統領「中絶は女性の基本的な権利」 各国が懸念、バチカンは歓迎

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 米連邦最高裁人工妊娠中絶の権利を認めた過去の判決を覆したことを受けて、国際社会からは懸念の声が次々と上がった。

 「懸念と共に失望した。今回の判断は、女性の権利と医療へのアクセスを奪うものだ」。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は24日、ツイッターにコメントを投稿した。テドロス氏は投稿に先立ち、ロイター通信の取材に「アメリカは女性の権利を守る国だと思っていた」と語った。

 カナダのトルドー首相は24日、「米国からのニュースは、恐ろしいものだ。いかなる政府も政治家も男性も、女性の体のことで何ができて、できないかを命じることはできない」とツイッターに投稿した。フランスのマクロン大統領は24日、「中絶はすべての女性にとって基本的な権利で保護されなければならない。米国の最高裁によって自由が損なわれている女性たちとの連帯を表明する」とツイッターでつづった。

 一方、ローマ教皇庁(バチカン)で生命倫理問題を担当する「生命アカデミー」は、判決を歓迎する声明を発表。「民主主義が根付いた大国で、(中絶問題をめぐる)立場が変わったという事実は、全世界に対する問題提起である。生命の保護について、イデオロギーによらない議論を再開させることが重要だ」と訴えた。