老舗カステラ店で聞いた 窮地の一手と、変わった政治への思い

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大蔦幸
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 参院選が公示されました。コロナ禍、ウクライナ危機、価格高騰など、誰もが予想しなかった時代を生きる私たち。生きる源となる「食」を通じて、人々の思いを聞きました。

#食べる・生きる・考える

 パフェのグラスの縁をなぞるように薄切りのカステラがのっている。溶けたアイスクリームに薄ピンクのイチゴ味のあめ細工を壊して混ぜ、一緒に口にすると、パリパリとした食感とじわっと甘さがしみたカステラがなんともおいしい。底はイチゴが入ったクラッシュゼリーで、その上はヨーグルトゼリー。食べ進めるごとにあっさりした味わいになるパフェだ。

 大阪市心斎橋筋商店街にある「カステラ銀装」。創業70年あまりの老舗カステラ店にこの春登場したメニューが「カステラパフェ」(税込み1320円)だ。

 考えたのは、商品開発や営業を担当する常務取締役の赤木康人さん(42)。

 父は3代目社長だが、入社して初めて銀装のカステラが関西で長く愛されていることを知った。銀装は、1960年代に、木箱入りで賞味期限が短かったカステラを、銀紙で包み殺菌する独自の製法で賞味期限を延ばすことに成功。一塊で売られていることが主流だったカステラを一枚ずつスライスパックして販売することにも成功した。創業当時から変わらぬ味を守り続け、厳選した素材を使った甘さ控えめの味と口当たりの良さが人気だ。手土産の定番として、老人会町内会の会合などで特に年配の人に重宝されてきた。

 その環境を新型コロナが襲った。2020年の緊急事態宣言で老人会などは全て中止に。外出を控える高齢者も多く、店への来客は数えるほどになった。

「政治を自分事として見るようになった」

 打開のために力を注いだ一つ…

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