好守でチームに弾み 下級生と支え合った明石北・遠藤晴人選手

大下美倫
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 156チームが参加し、甲子園をめざす夏が始まった。第104回全国高校野球選手権兵庫大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は25日開幕し、姫路市のウインク球場で開会式があった。開幕試合では甲南が明石北を4―2で破った。

 6月中に開幕したのは2008年以来。順調に進めば、決勝は7月27日にほっともっとフィールド神戸(神戸市須磨区)である。

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 (25日、高校野球兵庫大会1回戦、甲南4―2明石北)

 1点を追う四回、三塁を守る明石北の遠藤晴人選手(3年)の前方に、少し浮いた打球が飛んできた。

 「一か八か。これでチームの雰囲気が変われば」

 瞬間、体が勝手に飛び込んだ。左手を伸ばすと、グラブにボールが収まった。

 「いいねえ!」ベンチから大きな声が飛んで来た。

 「活躍するとみんなが『よっしゃー』となる」と角野友昭監督が評するムードメーカー。毎日の朝練を欠かさないなどチームを引っ張ってきた。

 でも、この数カ月は不調が続いていた。春の大会、自分にミスが出て1点差で敗れた。以来、球が飛んでくる度に「またエラーしてしまうな」。だめだと分かっていても、後ろ向きな気分が続いていた。

 そんな時、励ましてくれたのが後輩たちだった。ちょっとしたいたずらを仕掛けてくるなど、「自分を変えさせようとしてくれているんだなと思いました」。この試合でも、「たまにはやるやんけ」「さすがっす」などと声をかけてきて、盛り上げてくれた。

 先発メンバーの半分は下級生で挑んだ試合。チームは九回裏に2点を返し、最後まで粘りを見せた。「すごく緊張したと思うけど、それを感じさせず、すごくかっこよかったです」。支えてくれた後輩をたたえた。(大下美倫)