函館水産「ふたりのユウタ」で継投 乗船実習で練習離れる部員も

阿部浩明
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 26日、高校野球南北海道大会函館地区Aブロック2回戦、函館水産0―9函館大有斗(七回コールド)

 先制点を許して迎えた二回裏。函館水産の右腕、佐藤雄太選手(3年)は、3四球などで1死満塁のピンチを迎えたが慌てなかった。緩急をつけた変化球を交えて空振りを誘うなど、無失点で切り抜けた。三回まで2失点。だが四回、左の鈴木悠汰選手(3年)に後を託した。

 「2人のユウタ」の継投はチームのスタイルとなっている。伊藤義英監督によると、「3回×3投手」が定着し、「それぞれの持ち味を出せれば、効果的な打撃対策になる」。

 佐藤選手と鈴木選手は互いを「スズキユウタ」「サトユウ」と呼び合う。投球術や改善点などで意見を交わし、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。函館大有斗の強力打線をどう抑えるか。「とにかく先頭打者を切ろう」と話し合った。

 だが、3番手につなぐまでに計7点を失っていた。佐藤選手は「緩いカーブでカウントを取れたが、外の真っすぐを決めきれなかった」。鈴木選手も「腕がしっかり振れていなくて、球が浮ついてしまった。踏ん張りがいま一つ利かなかった」と悔しがった。それでも伊藤監督は「前半まではよく粘れていたし、それぞれの持ち味を出せた投球だった」とほめた。

 函館水産は毎冬、東南アジア海域などへの乗船実習で約1カ月間、練習を離れなければならない部員もいる。そんな困難を乗り越えて、チームワークをつくってきた。伊藤監督は「大量点を許さなければ、もっとよい展開になったはず。精神面を大切にして成長させたい」と話した。(阿部浩明)