右翼からタッチアップを阻む好返球 札幌稲雲の天野外野手

石垣明真
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 26日、高校野球南北海道大会札幌地区Aブロック1回戦、札幌稲雲4―5千歳

 四回裏千歳、1死二、三塁。3番打者の打球は札幌稲雲の右翼手、天野診治朗選手(2年)へ高く上がった。三塁走者はタッチアップの体勢。

 「低く、カット(中継の一塁手)の頭を貫くように」。天野選手は捕るなり、右腕を振り抜いた。鋭い送球はワンバウンドし、捕手のミットに吸い込まれた。タッチアウト。併殺で、ピンチを切り抜けた。三回に3点を先制され、これ以上の失点は許されない場面だった。

 外野手と内野手の送球の連携が課題だった。大会2週間前から連日、外野から本塁への送球に取り組んできた。

 「守備から流れをグッと引き寄せることができた」と天野選手。チームは八回までに4得点で逆転し、相手を追い詰めた。

 今大会初の延長戦にもつれ、十回裏2死からの失点でサヨナラ負け。「先輩たちともっと一緒にやりたかった。この借りは僕らが絶対返す」。天野選手は涙を浮かべても、まなざしはまっすぐだった。(石垣明真)