大正と昭和、駆け抜けたカンテツ「モハ11」 新潟の半鋼製を次代に

茂木克信
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 大正から平成にかけて、「カンテツ」と呼ばれ親しまれた鉄道を運行していた蒲原鉄道(新潟県五泉市)。同社の創立100周年を記念し、市は廃線後に譲り受けた車両「モハ11」の補修に取り組む。まちの歴史の一部でもある産業遺産を後世に残そうと、ふるさと納税を利用したクラウドファンディング(CF)を実施している。

 市によると、同社は1922(大正11)年に県内初の乗客・貨物を扱う私鉄として創立された。鉄路の最盛期は35(昭和10)年ごろ。五泉―加茂(同県加茂市)の21・9キロを結び、モハ11などの車両が沿線住民や穀物、織物、鉱石などを運んだ。99(平成11)年に全線廃線となった後もバス事業などは続き、今年9月に創立100周年を迎える。

 モハ11は全長12メートルの小型車両で、車体が鋼製、屋根や内装が木製という「半鋼製」。大正後期から昭和初期の産業遺産としても貴重という。85(昭和60)年に廃車となり、今は城跡公園(五泉市村松)の屋根付きの屋外で保存されている。ただ、廃車後は一度も補修されておらず、野ざらし状態だった時期もあり、全体的に腐食が進んでいる。

 CFは今月15日に始まり、9月10日までに200万円を目標に掲げる。寄せられた寄付は、屋根の防水や全体の塗装、ドアや窓などの修繕に使われる。目標金額に達しなかったときは市の一般財源で賄う。

 市企画政策課は「産業遺産を後世につなぐことは、その時代の人たちの思いをつなぐこと。長く保存したいので、温かい支援をお願いします」としている。

 詳細はふるさと納税のサイト(https://www.furusato-tax.jp/gcf/1707別ウインドウで開きます)で。問い合わせは同課(0250・43・3911)へ。(茂木克信)