なぜ題名は「ノルウェイ」の森? 偏愛図書館長が解くビートルズ小説

有料会員記事

石橋英昭
[PR]

 今年でデビュー60周年になるザ・ビートルズ。いまも愛され続ける彼らの楽曲は、日本の小説でどんな風に題材になってきたか。仙台市の図書館長・菊池雅人さん(69)が長年かけて調べてきた。偏愛と小ネタが満載の「ビートルズの小説学」へようこそ――。

 菊池さんがビートルズの沼にはまったのは、受験浪人中の18歳の頃。すでに解散していたが、中古レコードを集め、記事をスクラップし、ソロになった4人の来日公演に足を運んだ。加えて無類の本好きだ。ビートルズの曲を題名にしたり作中に登場させたりした本はないかと、書店の棚を探すようになった。

 かれこれ半世紀。集めた「ビートルズ小説」は、約170冊にもなる。

 多くの人が思い浮かべるのが、村上春樹さんの『ノルウェイの森』だろう。小説は、主人公がドイツの空港に着いた機内で、オーケストラが演奏するビートルズナンバーを聴く場面で始まる。

 《そしてそのメロディーはいつものように僕を混乱させた》

村上春樹さんの意図を大胆妄想

 だが、日本で発売されたレコードでの曲名の正しい表記は「ノルウェーの森」のはず。

 村上さんが、作中の曲がオリ…

この記事は有料会員記事です。残り868文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら