声を出し続けたのは先輩の励ましがきっかけ 札幌北陵の辻陸矢選手

石垣明真
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 27日、高校野球南北海道大会札幌地区Cブロック1回戦、札幌北陵0―10大麻

 五回裏、札幌北陵は猛攻を受けていた。「頑張れー」。女子生徒たちの声援が響く。

 「おい~可愛い子たちが見てるから!」「いいところ見せるぞー!」。誰よりも大きい声で声援に応えたのは二塁手の辻陸矢選手(3年)。一瞬でダイヤモンドは笑顔に包まれた。

 「これまで、チームを引っ張るような性格ではなかった」という辻選手が変わるきっかけがあった。昨夏の地区大会1回戦、仲間の安打で本塁に帰ってきた辻選手が、ベースを踏み忘れてアウトになった。先輩たちが次々に声をかけてきた。「落ち込んでても仕方ないじゃん」「前向いてやっていくぞ」

 「自分もそんな先輩になりたい」と決意した。この日も後輩にミスがでた。「大丈夫かー」。誰よりも笑顔で声をかけた。

 コールド負けに悔し涙が止まらなかった。でも最後には笑顔が戻っていた。「技術でも、人間としても成長できた。野球をやってきてよかった」(石垣明真)