「お米の炊き方を忘れてしまった」「寝室で排泄(はいせつ)してしまった」。記者(27)の祖母(87)も認知症を抱えている。祖母は現在介護施設に入所しているが、当初はデイサービスなどを利用しながら自宅で生活していた。勤めていた母(58)は祖母を介助するため仕事を早退したり、休みをとったりしていた。介護サービスをうけるための行政手続きから部屋の温度管理まで。症状が進行するほど、その頻度も高まった。

 65歳以上の高齢者で認知症があるのは約602万人――。政府が2020年時点について推計した数字だ。高齢者の約6人に1人が認知症という計算になる。母のような親を介護しながら働く人が増えると、どんな影響が出るのだろうか。

 家族を在宅で介護した時間を賃金に換算し、医療や介護の費用などとあわせて、認知症(アルツハイマー型)にかかる総費用を算出した研究がある。国際医療福祉大医学部の池田俊也教授(医療経済学)らが昨年5月に発表した。

 研究では18年時点の国民健康…

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