階段一つの「不適格」ビル、改修制限緩和へ 北新地放火事件で報告書

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吉沢英将
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 26人が犠牲になった昨年12月の大阪市北区のクリニックでの放火殺人事件を受け、総務省消防庁国土交通省の有識者検討会は28日、今後の対策をまとめた報告書を公表した。避難経路となる階段が一つしかない建物で安全な避難ができるようにするため、全ての基準を満たさなくても増改築を認めるよう求めた。国交省は同種の建物向けの改修ガイドラインをつくる。

 事件は昨年12月17日、8階建て雑居ビル4階のクリニックで発生。逃げ遅れが多くなった原因の一つに、地上に下りる一つしかない階段の近くで火災が起きたことが指摘されている。

 建築基準法施行令は、6階以上の建物には二つ以上の階段を設ける「2方向避難」を義務づけている。1974年施行の改正施行令に盛り込まれたが、ビルはそれ以前に建っていたため、違法ではないが「既存不適格」の状態にあった。

 これまで既存不適格の建物を改修する際は原則、全てを建築基準法の基準に合わせる必要があった。ただ、大規模な改修でコストが高く、検討会でも安全対策のための改修の「ハードルになっている」と指摘された。

 こうした事情を踏まえ、検討…

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