東芝は28日の定時株主総会で新たな取締役を選んだ。「物言う株主」とされる海外投資ファンドの幹部2人も加わり、再建に向け経営陣が結束していくはずだった。だが、2人の選任に反対した綿引万里子社外取締役(元名古屋高裁長官)が辞任する異例の展開となった。東芝はファンドへの身売りを含めた再建策を検討しているが、経営体制は揺らいでいる。
「今回の取締役候補は、多様性、公平性、バランスの良さが満たされていると見えるだろうか。私は見え方の問題として、若干問題があるのではないかと感じた」。総会で株主から取締役の人事案について質問され、綿引氏はこう述べた。
問題視したのは海外投資ファンドの幹部2人が取締役に加わることだ。ファンド推薦で2019年に経営陣に入ったとされる社外取締役は4人いる。さらにファンドに関わる人が2人増えれば、バランスが崩れてしまうとの見方だ。
総会では株主から、「主要株…
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