17歳が失った子宮と青春 「父の前で泣かない」と涙で迎えた18歳

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後藤一也
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 17歳で悪性度の高い子宮頸(けい)がんだと診断された上原あみさん(21)は、手術で子宮を取ることを決断した。

 傷口を小さくするため、その年の4月から保険適用になったばかりの腹腔(ふくくう)鏡手術が選ばれた。

 大学受験のために通っていた塾もやめ、手術の2日前に入院した。

 主治医のがん研有明病院婦人科部長の金尾祐之さん(50)は、手術ではリンパ節も取るので、足がむくむだろうと伝えた。

 「リンパ節を取らないといけなくて。でもがんの性格が悪いから、しっかり取ろうね」

 すると、子宮を取ることには抵抗しなかったあみさんが、強い口調で言った。

 「嫌だ、絶対嫌だ」

 そうはいっても、ほかの治療が効きにくいタイプのがんのため、転移を防ぐにはリンパ節を取らないわけにはいかない。

 あみさんは足がぱんぱんにむくんだ画像をネット上で見つけ、衝撃を受けていた。

 「元々むくみやすいのに、絶対嫌だ」

 金尾さんも、同じ年頃の娘が毎晩鏡を見ながら「足が太った」「おなかが出た」と悩んでいる姿を見ている。あみさんの気持ちが、痛いほどわかった。

 「わかった。後はぼくに任せてくれ。足ができるだけむくまないようにする。だけど、リンパ節は取る」

 手術室には歩いて向かった。アイドル好きなあみさんのために用意したのか、手術室にはアイドルの曲が流れていた。

 「何でNMB48の曲がかかってるんですか?」

 「妄想ガールフレンド」という曲を聴きながら、麻酔で意識が遠のいていった。

 金尾さんは、がんがどこまで…

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