八街事故1年 「交通ルール守って」 被害者家族がコメント

伊藤繭莉、鳥尾祐太、宮坂奈津
[PR]

 千葉県八街市で下校中の市立朝陽小学校の児童が飲酒運転のトラックにはねられ、5人が死傷した事故から28日で1年が経過した。 被害者家族は代理人の弁護士を通じコメントを出した。全文は以下の通り。

 事件発生から1年が経過しました。1年という時間が長いのか、短いのか、我々にはわかりません。

 ただ、今回の事件の現場でさえ、速度違反をして走行している車を見かけます。本当につらく、怒りさえ湧いてきてしまいます。

 今回の事件のようなことは二度と起きてはならないことです。そのために、当たり前のことですが、交通ルールを守って欲しい。最低限それだけはお伝えしたく、コメントを発表させていただきました。

     ◇

 千葉県八街市の事故現場近くの献花台では28日、飲酒運転のトラックに命を奪われた児童2人の冥福を祈る人が訪れた。

 「悲しいし、許せない」。2児の母で児童と同じ市立朝陽小学校を卒業した酢崎美佳さん(32)=成田市=は花を手向け、語気を強めた。「1年が経ち、(事故を)忘れてしまっている人もいる。飲酒運転をせず、子どもたちの安全を考えて欲しい」とドライバーに安全運転を訴えた。

 現場近くに住む70代男性は「(子どもたちが)かわいそうで、かわいそうでしかたない。飲酒運転なんてしてはいけない」と強調した。

 八街市役所では同日、事故が発生した午後3時23分に市幹部らが1分間黙禱(もくとう)した。北村新司市長は「決して忘れてはいけない日。2度と悲しい事故が起きないように全力で協力をお願いしたい」と語った。

 朝陽小学校の通学路にある同市文違(ひじかい)の交差点では、午後3時から佐倉署員らが安全運転を呼び掛けた。田中俊恵県警本部長は「飲酒運転は危険な犯罪行為であるということをこれからも粘り強く訴え続けたい」と力を込めた。

 市教育委員会によると、朝陽小学校でも、児童と職員約400人が1分間黙禱(もくとう)し、オンラインの集会が行われたという。多田勇司校長は「たった一人の飲酒運転というルール違反が多くの人生を狂わせたことに憤りを禁じ得ない。二度と同じようなことが起きないよう、見守り活動、児童に対する安全教育を進め、児童にはルール違反のない社会を作っていこうと呼び掛けていきたい」とコメントを出した。(伊藤繭莉、鳥尾祐太、宮坂奈津)