「南西の守り」の現状と課題 海上自衛隊・佐世保地方総監が語る

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聞き手=編集委員・土居貴輝
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 中国が西太平洋での軍事行動を活発化させる中、日本の安全保障にとって「南西の守り」が焦点になっている。現状と課題は何か。九州から南西諸島にかけての海域の警戒監視を任務とする海上自衛隊佐世保地方隊(長崎県)が担うべき役割について、西成人・佐世保地方総監に聞いた。

西成人(にし・なると) 1986年に海上自衛隊に入隊。職種は回転翼哨戒機のパイロット。在オーストラリア防衛駐在官、統合幕僚監部防衛課長、第22航空群司令(大村)、教育航空集団司令官、海上幕僚副長などを経て、2021年12月、山口県西部から九州、南西諸島までの警備区を管轄する佐世保地方隊トップの佐世保地方総監に就任。鹿児島県出身。58歳。

 ――ロシアによるウクライナ侵攻など、今年に入って世界の安全保障環境が一段と厳しくなっています。

 「ウクライナ侵攻によって、権威主義国家、専制主義国家は本当に力による現状変更をやるのだということを、まざまざと見せつけられました。日本周辺にも、権威主義、専制主義国家が存在します。ウクライナで起きた状況がこの地域で起こらないとは言い切れないということを国民の皆様にも考えていただく機会になったと思います」

 ――西太平洋では、中国・人民解放軍の動きが活発になっています。日本を取り巻く安保環境をどうみていますか。

 「5月に中国の空母・遼寧の艦隊が西太平洋に出てきて長くとどまり、沖縄南方の洋上では、遼寧の艦載機の発着艦が300回以上確認されています。質、量ともに中国軍の能力が上がってきている可能性があり、しっかり備えなければなりません。米軍との同盟関係をしっかり強化し、不測の事態を抑止することをより強く意識していく必要があります」

 ――中国が軍事的な活動を強めている西太平洋の海域は、九州から沖縄を含む南西諸島に近く、佐世保地方隊の管轄です。

 「佐世保地方隊は南西諸島を…

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