日韓首脳、「戦後最悪」を脱しても会談見送り ネックは元徴用工問題

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野平悠一
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 岸田文雄首相は29日、スペイン・マドリードで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に臨む。これに先立ち、現地では5月に就任した韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領と初めて接触したが、正式な会談は見送られる方向だ。「戦後最悪」と言われた文在寅(ムンジェイン)前政権から一転、新しい尹政権では仕切り直しの機運が高まっているが、なぜ初会談は実現しないのか。

 今回、日韓両国は豪州ニュージーランドとともに「パートナー国」としてNATOに招待された。28日夜(日本時間29日未明)、スペイン国王主催の晩餐(ばんさん)会の会場で、岸田氏と尹氏は3、4分間あいさつを交わした。一夜明けた現地時間29日午前には、日本の呼びかけで4カ国首脳会談を開き、その後、日米韓3カ国首脳による会談も予定している。両首脳はそろってNATO首脳会議に出席するが、日韓首脳会談は開かれない見通しだ。

 今年3月の韓国大統領選で尹氏が勝利した2日後、岸田首相は電話で祝意を伝え、日韓関係の改善に向けて協力していくことで一致。5月の大統領就任式には、側近の林芳正外相を首相特使として派遣し、「両国間の懸案の本質的な解決に迅速に取り組む必要がある」と親書にしたためた。

 この時点で、外務省幹部は2019年12月以来となる日韓首脳会談の舞台がNATO首脳会議となる可能性に言及。「国際会議の場を活用する方がハードルが低い」と話していた。

 しかし、5月に韓国の調査船…

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