高校から始めた野球 「全て達成」した目標とは 室蘭東翔の新屋主将

石垣明真
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 29日、高校野球南北海道大会室蘭地区Bブロック2回戦、室蘭東翔2―12苫小牧(5回コールド)

 室蘭東翔の新屋陽己主将(3年)はこの試合で2安打を放った。1回戦の右中間への安打が、公式戦初安打だったという。

 野球を本格的に始めたのは高校から。小1からサッカーに打ち込んでいた。全道大会にも出たことのある強豪中学サッカー部で副主将を務めた。

 一方、野球をしていた父の影響で、甲子園やプロ野球の中継にかじりつくほど野球好き。「後悔はしたくない」。高校から野球をすると決意し、サッカー部引退後は、野球経験のある友達を誘って練習を始めた。

 念願の高校野球。だが、独特の「文化」に戸惑いもあった。大きい声を出す、死球があたった選手にコールドスプレーを持って行く――。「気遣いも何もできていなかった」

 向上心はサッカーをやっていたころと変わらない。中堅手の新屋主将。他校の上手な外野手が守備中、相手打者がバットで球を捉える瞬間にぴょんと数センチ跳ぶのを目撃。守備範囲を広げるための行動だと知り、すぐにまねした。部活が休みの日には父に手伝ってもらい、バドミントンの羽根を200回以上打ち込んだ。

 毎年、夏の大会前にお守りを作ってくれる女子マネジャーに「何かプレゼントしよう」と、同期を誘ってお金を集め、選手と同じ試合用ユニホームを贈ったこともある。「努力家で、気が利く。最高の主将」と評するのは木村和平監督だ。

 今春、部として掲げた目標は三つある。部員を集める、周りから応援されるチームになる、夏に1勝する。試合後、目に光るものはあったが、「全て達成できました。後悔はないです」と、すがすがしい表情を浮かべた。(石垣明真)