北欧2カ国のNATO加盟、一転「イエス」 トルコが引き出した譲歩
キーウ=高野裕介
北欧スウェーデンとフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟申請をめぐり、一貫して難色を示していたトルコが一転、2国の加盟に合意した。トルコの懸念にこたえる覚書を結んで外交的な成果を勝ち取る一方、落としどころも探っていたとみられる。
覚書には、トルコで分離独立を目指す非合法武装組織「クルディスタン労働者党」(PKK)と関連組織の活動阻止や、2016年のクーデター未遂事件でトルコが「黒幕」だと非難するイスラム教指導者ギュレン師の勢力を支援しないことなどが盛り込まれた。
PKKによる犠牲者が計4万人以上にのぼるとされるなか、トルコにとっては安全保障上、絶対に引けない一線だった。
エルドアン氏が動いた背景
エルドアン大統領は「具体的…
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