参院選(7月10日投開票)で、「野党第1党」をめぐって立憲民主党と日本維新の会の舌戦が過熱している。このまま党首自ら先頭に立ってつばぜり合いを続けるのか、選挙戦も中盤に差し掛かるなかで演説の姿勢に変化も見えてきた。
6月29日朝、立憲は党本部に泉健太代表らが集まって選挙対策会議を開いた。参院選各選挙区における情勢を確認するとともに、維新にどう向き合うか議論を重ねた。出席者によると、「維新の批判は続けるべきだ」との声が複数あがった一方で、「批判しあっても得票につながらない。政策の訴えに重きをおくべきだ」「代表が批判を展開するのは品がない」と、自重を求める声も出たという。
参院選を通じて立憲は、各地での演説で維新に言及してきた。28日午後の街頭演説でも、泉氏が「核共有」議論を提起する維新の安全保障政策を取り上げて「危険すぎる。それが野党第1党(を狙う)なんて恐ろしい。維新が伸びる政治には絶対なってはいけない」と力を込めた。
一方で、維新も演説では立憲を引き合いにして支持を訴えている。吉村洋文副代表(大阪府知事)の演説では「立憲は何でも反対で、新しいものは生まれない。自民と対峙(たいじ)できる野党が必要だ」。松井一郎代表(大阪市長)も「立憲と違って我々には行政運営の経験がある」と繰り返す。
いま名実ともに野党第1党の立憲だが、選挙後半戦に向けて維新とどう向き合うかは課題となっている。その背景には、選挙序盤に報道各社が行った情勢調査の結果がある。朝日新聞の調査でも、立憲は接戦ぶりが目立ち、比例区では立憲と維新がしのぎを削る状況が見えてきたからだ。
立憲内の意見を踏まえ、29…
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- 【視点】
ここ最近、私も党首遊説の現場をできるだけ踏むようにしています。立憲の泉代表、維新の松井代表の演説をそれぞれ、東京都内で聴くことができました。そこで気になったのが、やはり野党VS野党の批判合戦の部分でした。 ともに後半の一部で維新批判、