「まずい棒」効果? 銚子電鉄6年ぶり黒字 副業売り上げ大幅増

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大久保泰
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 「電車屋なのに自転車操業」「崖っぷち経営」と社長自ら語る銚子電鉄千葉県銚子市)が、2015年度以来の6期ぶりの黒字を達成した。コロナ禍で旅客は伸び悩んだものの、経営を支える「ぬれ煎餅(せんべい)」など副業の売り上げが大幅に増えた。

 銚子電鉄は銚子市内の6・4キロ(銚子―外川)を走る2両編成のローカル鉄道で、23年に開業100年を迎える。30日、同市内で株主総会があり、21年度の事業報告が承認された。

 この日報告された21年度決算では、鉄道部門は乗車人員が29万5638人(前年度比8・6%増)。同社は「回復の兆しが見えてきた」としつつ、定期の運賃収入が減った結果、営業収益は7763万円(同1・2%減)だった。観光客は戻りつつあるものの、団体客の利用は落ち込んだままだ。

 一方、自社工場で作る「ぬれ煎餅」や「まずい棒」などの物販部門の売上高は4億5066万円(同13・3%増)。各地の鉄道事業者と連携して販売したほか、強化してきたオンラインの売り上げも好調だった。

 両部門を合わせた21年度の営業収益は5億2829万円(同10・9%増)で、過去5年で最高だった。純利益は21万円で、前年度の当期損失741万円から黒字に転換した。

 昨年の株主総会では、筆頭株…

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