ほんこんさんに賠償命令 ツイートめぐり室井佑月さんの名誉を毀損

田中恭太
[PR]

 タレントのほんこんさんに、誤った内容のネット記事をツイッターで拡散されて名誉を傷つけられたとして、作家の室井佑月さんが550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。飛沢知行裁判長は「意図的に虚偽の情報を流した」として、ほんこんさんに11万円の賠償を命じた。

 判決によると、ほんこんさんは2020年5月、愛知県内の会社が製造する「日の丸マスク」をめぐり、「室井佑月らの中傷で日の丸マスクが製造中止に」と題するネット記事を、タイトルとともにツイッターで拡散。同じ日に「何故(なぜ)こんな事(こと)を」などのコメントをつけて再び投稿した。

 室井さんは同年2月、「日の丸マスク」は政府が発注した製品だと誤解し、ツイッターに政府批判の投稿をしたが、その日のうちに誤りに気づいて削除し、謝罪していた。

記事は過去の「誤解」ツイート引用

 ネット記事には削除済みの投稿が引用されていた。その後、元の記事は削除され、ほんこんさんの投稿も削除された。

 この日の判決は、「マスクを中傷したり中傷で製造中止になったりした事実はない」とする室井さん側の主張を認め、ほんこんさんのツイートは「意図的に扇情的かつ虚偽の情報を流して原告の社会的評価を低下させた」と判断した。

 ほんこんさん側はツイートはネット記事に賛同する趣旨でないと反論していた。

 しかし判決は、賛同しないという意思を示さずにツイートした場合、「元記事のタイトルなどが示す意見や論評をそのまま自らの表現として表明したと認められる」として退けた。

 室井さんの夫で代理人を務めた米山隆一弁護士は判決後の会見で、「中身を確認せずにネット情報を垂れ流したほんこん氏の責任は重い」と話した。田中恭太