「性風俗はまともでない」裁判所まで セックスワーカーから憤りの声

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根岸拓朗、村上友里
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 性風俗業者をコロナ給付金の対象から除外するのは妥当だと判断した30日の東京地裁判決について、原告や同業者からは憤りの声が上がった。

 「性風俗業はまともな職業ではない、裁判所までもがそう言った。『世の中から後ろ指をさされている、だからあきらめろ』と。職業をおとしめる判決だ」。判決後の会見で、原告のコメントが読み上げられた。

 判決が「大多数の国民の道義観念」や「国民の理解」を理由に不支給を肯定したことに、代理人の平裕介弁護士は「大多数の国民とは誰なのか。証拠に基づかない判断だ」と批判した。亀石倫子弁護士も「性風俗事業者を差別してもかまわないというメッセージで、到底容認できない」と述べた。

 性風俗業者は、災害支援などでも公的な金融支援や国の補助制度の対象外とされてきた。

 デリヘルと同じく除外対象のラブホテルを北関東で6店経営する市東剛さん(63)は「明らかに職業差別だ」と憤る。コロナ禍で年間の売り上げは約3割減り、事業の縮小や従業員の解雇を検討している。ホテルなのに「Go To トラベル」や持続化給付金の対象でもない。「届け出をして納税し、真面目に営業してきたのに、『支援の対象外』と繰り返されて助けてもらえず、悔しい」と語った。

 セックスワーカーの支援団体「SWASH(スウォッシュ)」のメンバーで、自身も元セックスワーカーの宮田りりぃさん(41)は「性風俗の仕事をしている人はたくさんいる。『不健全』だから困った時に見捨てるのか」と話した。「判決で差別が広がり、今後、困った時に助けも求められなくなる」(根岸拓朗、村上友里)

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