勝利引き寄せた江差の「お祭り男」 高校野球南北海道大会函館地区
阿部浩明
30日、高校野球南北海道大会函館地区Bブロック2回戦、ラ・サール0―1江差
江差の辻隆人選手(3年)はチーム一の「お祭り大好き男」だ。「いつも楽しいことしか考えない」というムードメーカーが、勝利を引き寄せた。
四回裏1死三塁、「追い込まれたらやっかい」と思い切りたたいた打球は内野へ転がり、三走が生還。チームがこの1点を守り切った。
元々は捕手。「打撃に集中したい」と三塁手に転向したのは、わずか3週間前だという。
元気の源は祭り。江差町で江戸期から続く姥神(うばがみ)大神宮渡御祭には、「(親に抱かれて)赤ん坊のころから参加していた」。中学生までは山車に乗って笛や太鼓を披露した。だがこの3年間はコロナ禍で祭りは中止された。「祭りで発散するエネルギーをすべて野球にぶつけてきた」と笑う。
次戦は、町内の「かもめ島まつり」の開催日。祭りで打ち上げられる花火を「僕らの勝利を祝う花火にする」。(阿部浩明)