OPECプラス、原油増産計画を維持 減るロシア産の穴埋めは進まず

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ロンドン=和気真也
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 有力産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスは30日、閣僚級会合を開き、当面の生産計画を協議した。6月2日に拡大した7、8月の増産計画を維持した。米欧による制裁でロシアの輸出量が減るなか、OPEC加盟国の増産は思うように進んでおらず、原油は高止まりしている。

 OPECプラスは6月2日の前回の会合で、昨年から毎月実施してきた日量40万バレル規模の増産幅を、7月と8月は日量約65万バレルに拡大することで合意した。今回はこの方針を確認するにとどまった。

 世界的なインフレの要因になっている原油価格を落ち着けるため、日米欧などの消費国は増産拡大を期待している。ただ、OPECプラスの置かれている立場は複雑で、大幅な増産はしにくい。

 相場を押し上げているのはロシアへの米欧による制裁だ。ロシア産の石油への依存度が高かった欧州連合(EU)は年内にロシアからの輸入の9割をやめる。大手格付け会社フィッチ・レーティングスによると、ロシアの生産量は年末までに生産力の4分の1にあたる日量200万~300万バレル分減る。それだけの分量を肩代わりするのは簡単ではない。

 OPECプラス加盟国では…

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