米高官が警告「NPTなき世界はカオスに」 再検討会議、あす開幕

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ワシントン=清宮涼
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 世界の191の国・地域が核軍縮などについて話し合う核不拡散条約(NPT)再検討会議が、8月1日から米ニューヨークで始まります。ロシアのウクライナ侵攻をめぐって各国の意見の溝が深まるなか、合意を形成することはできるのか。鍵を握るのが米国の対応です。米バイデン政権で核不拡散を担当するアダム・シャインマン大統領特別代表に、会議の見通しを聞きました。

 ――ウクライナに侵攻したロシアは、核兵器を使う「脅し」をかけていますね。

 ロシアの行為は、NPTの(核不拡散、核軍縮、原子力の平和利用という)三つの柱に反し、NPTに悪影響を与えています。

 ――米国は再検討会議で、参加国に対してロシアへの批判を呼びかけますか?

 すべての国に対し、米国と同じように見るべきだと促す必要があるとは思いませんが、米国はロシアの行為が(核保有国として)責任あるものではないことをはっきりさせます。

 ――米英仏中ロの核保有5カ国は今年1月、核保有国間の戦争を回避し、核軍縮に向けた取り組みの重要性を確認する共同声明を出しました。その後にロシアのウクライナ侵攻が起き、5カ国による協議は停滞しています。

 ロシアはウクライナで残忍な戦争を続けています。我々は(協議が)今まで通りに戻るとは思いません。我々の安全保障上の利益にかなう場合は、対話をすることに関心があります。最終的には5カ国での協議に戻ると思いますが、いつかはわかりません。

 ――(核兵器の使用や開発、実験などを禁止する)核兵器禁止条約が採択されましたが、賛成する国々と反対する核保有国の間での溝は深まっています。米国はどう合意形成に取り組みますか。

 我々は軍備管理や核軍縮に取り組み続けることを明確にしており、再検討会議では、この取り組みを進めるための合意にいたることを期待しています。

 今回の会議は、NPTの再検討会議であって、核禁条約の会議ではありません。NPT加盟国の間では、どのように核軍縮に取り組むかの考えに違いはあります。

 ――(再検討会議の終盤にまとめる)最終文書で、核禁条約に触れることには反対ですか?

 私が言えるのは、米国は核禁…

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