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障害者アート、みじかに発表の場 レンタルで収入の道も

平山亜理
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 【山梨】障害のある人が描いたアートを、カフェやレストランなどで展示する「いえなか美術館」が県内各地で開かれる。毎月1度、テーマと展示する場所を変え、様々な障害者の描いた作品を見られる。昨年から始めたところ好評で、障害者の絵画をレンタルし、収入につなげる動きも始まった。

 企画したのは、甲府市のデザイン会社「アンリブ」の代表取締役堀内麻実さん(40)。福祉についてのフリーマガジンを発行している。障害者施設を取材する中で、障害者がせっかく描いたアートを発表する場がないと聞いた。

 知的、精神、身体など様々な障害がある人たちが描いた個性的な作品を多くの人に知ってもらい、障害者と地域の人との交流をはかりたい。堀内さんは、小さなカフェやレストラン、ホテルのラウンジなど、身近な場所に発表の場を設けてはどうかと考えた。県に持ちかけたところ実現した。

 昨年、1年間続けてみると、手ごたえを感じた。展示場所を提供した店の人の中には、これまで障害者と交流したことがない人もいた。展示会をきっかけに車椅子が通れるようにと障害者のため店を改修する動きがあったり、絵を買いたいと申し出る人がいたりした。

 8月12日から25日まではポールラッシュ記念館(北杜市)で展示する。来年3月まで、毎月2週間ほど、会場を変えて各地で開催する予定。食事やショッピングをしながら、アートを無料で楽しめる。

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 障害者のアートを買いたい人がいるならば、それをレンタルし、収入につなげたいと堀内さんは考えた。障害者のアートを、企業や団体に貸し出す取り組み「アンコ アート プロジェクト」だ。毎月3300円でレンタルし、そのうち500円を障害者が受け取る。新潟のレンタルアートの取り組みを視察し、独自のプロジェクトとして、6月から始めた。

 これまで、10人ほどの障害者がプロジェクトに登録。SDGsに関心のある企業やエステサロンなど10件ほどに20点ほどレンタルした。堀内さんは「障害者の活動の場を広げたい」と話す。問い合わせは(055・215・6048)へ。平山亜理