売上目標やめます 老舗コーヒー店の秘策は「あそび」、残業はゼロに

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栗林史子
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 今も炭火を使う老舗のコーヒー焙煎所が、「売り上げ目標を追わない」と宣言しています。なのに残業はほぼゼロ、休みも増えました。ひみつは、「遊び」にありました。栗林史子

 神戸市灘区に本社を構える萩原(はぎはら)珈琲(コーヒー)は創業94年の老舗。創業者が始めた炭火焙煎(ばいせん)を今でも続けており、香り高い豆が評判だ。卸売先は全国の喫茶店、約1千店舗に及ぶ。

 萩原英治代表取締役マネージャー(40)は7年前、父の跡を継いで4代目として経営するようになった。当時、社員は34人いたが、その後の5年間に定年で8人が辞める予定だった。そこで、「8人の補充はしない。売り上げも目標から外す」と決意を固めた。

 今後、人口は減っていく上、取引先である喫茶店の店主は高齢化している。「売り上げ増を目指すよりも、減収しつつ増益しよう。目標は労働生産性にしよう」と考えたからだ。

 まず業務の見直しから始めた…

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