B1生き残りへ「勝たなければ」三遠新社長が語る補強の投資バランス

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野村周平、松本麻美
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 日本バスケットボール界で伝統クラブの一つに数えられながら、近年は低迷が続くB1三遠(さんえん)ネオフェニックス。6月に就任したばかりの牛尾信介社長(40)は「勝てるチームを作らないといけない」と本気度を見せる。2026年の新B1移行が迫るなか、生き残りをかけたクラブの将来像を尋ねた。

 ――三遠はBリーグ開幕以来、チャンピオンシップに出場した16~17年の初年度をのぞいて負け越しが続き、21~22年シーズンは10勝48敗の西地区最下位。新型コロナウイルスの影響が拡大した19~20年以降は、運営会社としても赤字が続いている。17年から3年間、千葉ジェッツ(千葉J)でフロントを務めた経験もある牛尾社長は、外から三遠をどう見ていたのか。

 「三遠は愛知県静岡県をまたぐ。県境を越えるクラブは他になく、特殊な環境という印象でした。特に愛知県はバスケット王国。土地柄を生かせば、もっとすごいことができるとは見ていました」

 「千葉Jを退社してスポーツコンサルの会社を起業してからは、さまざまなアマチュアスポーツのサポートをしてきました。そのなかで、日本バスケット協会から『クラブと両県協会の連携関係を整えてほしい』という依頼を受けたのが、三遠とかかわるきっかけだった。昨年6月から実際にコンサルとして入り、外から見た印象は間違っていなかったなと実感しました」

 ――愛知県内にはBクラブが四つある。ファンやスポンサーの取り合いにならないか。

 「千葉県も、千葉Jのほかにプロ野球の千葉ロッテマリーンズやサッカーJ1の柏レイソルなどがありました。ライバルではなく、一緒に地域を盛り上げようという感覚が強かった」

 「確かに愛知県だとバスケットだけで4クラブありますが、同じように連携してやっていきたい。(試合日が重なることも多く)競技がかぶっているかどうかはあまり関係ない。ファンの取り合いになるとは思いません」

 ――6月に社長に就任した。最初に変えたいと思っていることは。

 「もともと、自分の会社(スポーツコンサル)もスポーツ好きな子どもたちのために立ち上げた。子どもたちのためには、やっぱりトップチームが魅力的でないと。子どもたちの目に入る場所を整えたいと思っています」

 「まずできるのは興行の部分。たとえば場内で流す音楽のリズム一つをとってもこだわってほしい。千葉Jでは、テンポが速い選手は速いリズム、司令塔によっても音楽を変えていました。そこは選手と話し合っていきたい。そんな一つ一つの積み重ねが興行です。すべてが集客につながります」

 ――トップチームの編成は、ファンへのメッセージにもなる。新監督には千葉JでB1優勝、天皇杯3連覇の経験を持つ大野篤史氏を迎えた。

 「やっぱりトップチームを強くしないとクラブは魅力的にならない。勝つことで集客が上がり、マーケットとしての価値が出る」

 「チーム作りにあたって、最…

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