「侮辱賞状」は尊厳を傷つける行為 専門家が語るパワハラ相談の鉄則

丹治翔
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 青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」に勤めていた40代男性が自殺したのは、侮辱する内容の賞状のような文書を渡されるなどのパワーハラスメントが原因だったとして、遺族が提訴した。会社側が「余興」として渡した「賞状」の問題点を、専門家に聞いた。

 「賞状」には、「貴方は、今まで大した成績を残さず、あーあって感じ」などと書かれていた。九州労働弁護団の事務局長を務め、労働問題に詳しい光永享央弁護士は、会社側がこの内容の文書を新年会で渡した点について「さらし者にして尊厳を大きく傷つける行為だ」と指摘する。

 「この内容で『余興』と言うのは加害者側の視点で、受け手がどう感じるかを考えていない」

 遺族から提訴された後、橋本吉徳社長は取材に「余興の域を越えていた」との認識を示した。

 ネット上では「人ごとではない」といった反応もあった。光永弁護士は「パワハラの被害者に非はない。一緒に考えてくれる人は必ずいる。抱え込まず、信頼できる人に打ち明けることが大事。ただ同僚などは避け、利害関係のない人に相談するのが鉄則だ」と話した。

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労働問題の主な相談窓口

 ○ハラスメント悩み相談室(0120・714・864)。平日午後5時~10時、土日午前10時~午後5時

 ○過労死110番(03・3813・6999)。平日午前10時~12時と午後1時~5時

 ○日本労働弁護団ホットライン(03・3251・5363)。月、火、木曜の午後3時~5時、土曜午後1時~3時丹治翔