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「保育園に登園できない」乗り越えて 地域医療の輪に涙した理由

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浜田陽太郎
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現場へ! 地域医療の最前線で①

 ワクチン接種に来たら、いきなりくす玉が割られ、紅白まんじゅうを渡されるなんて、思ってもみなかったに違いない。

 昨年10月18日午後、大分市東部にある社会医療法人関愛会・坂ノ市病院。累計1万回目の「ラッキーボーイ」となった中学1年生男子は、はにかみながらカメラに向かってポーズをとった。シャッターを切ったのは、研修中の私(55)である。

 病院が地域住民に新型コロナウイルスのワクチン接種を始めてからちょうど7カ月。職員は、平日はもちろん日曜日も働き続けた。「ベッド数36の小さな病院としては、接種回数は多い方ではないか」と院長の管(すが)聡(52)。来院が難しい老人ホームの入居者への巡回接種にも取り組んだ。

 坂ノ市病院はコロナで痛い目にあっている。大分県内で初の感染確認からわずか半月の2020年3月。急性期患者を診る近くの国立病院機構大分医療センターでクラスターが発生。感染に気づかないまま、坂ノ市病院が1人、同じ関愛会の佐賀関病院が2人の転院を受け入れていたのだ。両病院とも、急性期の治療を終えた患者の体調を回復させ、家に戻れるようにする機能を担っている。

 国内でまだ珍しかった病院クラスター発生が、地域に与えた波紋は大きかった。

 「保育園から子どもを登園さ…

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