「危険!」湘南の海に猛毒クラゲが大量漂着 鎌倉で3年ぶり海開き式
神奈川県内の鎌倉市や藤沢市の海水浴場で1日、海開きがあった。
新型コロナの影響で2年連続開設が見送られた鎌倉市では、由比ガ浜海水浴場で3年ぶりとなる海水浴場開き式があった。神職による神事のあと、松尾崇市長が「多くの人の尽力でこの日が迎えられた」とあいさつした。
今年からドローンを使って上空から監視し、遊泳禁止区域にいる人に移動を呼びかけるなどの新技術も本格的に導入。初日はデモンストレーションがあった。
鎌倉市海浜組合連合会の増田元秀代表は「海開きの前に梅雨明けを迎え、長い期間楽しんでもらえることを考えると、期待しかない」と声を弾ませた。
川崎市中原区から家族で訪れた会社経営の男性(50)は「混んでるかと思って早朝に来たら空いていてよかった。今年は暑いので、ちょうどいい感じです」と話していた。
一方で海開きの前から、湘南海岸一帯に猛毒を持つクラゲ「カツオノエボシ」が打ち上げられている。
「危険!カツオノエボシが大量に漂着しています」。かながわ海岸美化財団の担当者は、6月29日にツイッターでこう呼びかけた。強風が吹いた同日、海岸を見回ったところ、特に茅ケ崎海岸では「1メートルおきに」というくらい多くのカツオノエボシが打ち上げられていたという。
新江ノ島水族館(藤沢市)のクラゲ担当、山本岳さんによると、カツオノエボシは沖合で生活し、この時期、南風が吹くと湘南の海岸各地に流れ着く。一見、青い風船のようにかわいらしく、美しい見た目だが、長い触手にはクラゲ特有の毒針があり、刺されると腫れたり、しびれて激痛が走ったりするため「電気クラゲ」とも呼ばれる。「素手では絶対に触らないで」と注意を呼びかけた。(足立朋子、芳垣文子)