郵便・ゆうパック、配達遅れるおそれ KDDI通信障害の影響広がる
ヤマト運輸やバスのシステムにも影響
携帯電話大手のKDDIで2日未明から続く通信障害により、生活のさまざまな面で影響が出ている。
ヤマトホールディングスによると、ヤマト運輸のホームページの荷物問い合わせシステムに最新の情報が更新されなくなったほか、コールセンターに電話がつながらない状況も生じたという。
京成バスや小田急バスでは、バスの位置情報などを提供する「バスロケーションシステム」で、一部の情報が表示できなくなった。
QRコードを使った電子チケットで入場するサッカーJ1の試合や、アーティストのライブでは、会場でチケットが表示できない恐れがあるとして、WiFiを使ってチケットの画像を保存するなどの対応を呼びかけた。
総務省消防庁は2日午後、消防などへの緊急通報について「他社の携帯電話や固定電話から119番通報をするか、お近くの消防署に駆け付けるなど直接通報してください」とツイッターで呼びかけた。
鉄道貨物のシステムにトラブル
日本郵便は2日、KDDIの通信障害の影響で、郵便物やゆうパックなど一部の配達が遅れるおそれがあると発表した。通信障害によって、鉄道貨物のシステムにトラブルが起きているためだとしている。
JR貨物によると、各駅での荷役作業に支障が出て、遅れが生じているという。
日本航空、スタッフ用の無線機使用できず
KDDIの通信障害の影響で、日本航空は2日、空港スタッフが使用する無線機などが使用できなくなったと明らかにした。別の回線のもので代用しているといい、「運航遅延などの影響は出ていない」(広報担当者)としている。
総務省、早期復旧を要請
KDDIの通信障害について、総務省は2日、早期復旧と利用者への十分な情報提供を同社に要請した。とくに台風4号が沖縄方面に接近していることをふまえ、災害時の連絡手段を確保するためにも復旧を急ぐよう求めたという。