センバツ出場の大島が初戦突破 エース大野は省エネ投球で8K1失点

安藤嘉浩
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(2日、高校野球鹿児島大会 大島10―1薩南工)

 悲願の夏の甲子園へ――。今春の選抜大会に出場した大島が、鹿児島大会1回戦を八回コールド勝ちで突破した。

 塗木哲哉監督は試合後、「久しぶりに勝てた」と苦笑した。公式戦の勝利は準優勝した昨秋の九州大会以来。今年に入ってからは選抜大会の後、春季九州大会、NHK旗県選抜大会と初戦敗退が続いていた。

 この日も一、二回は好機を併殺打でつぶし、守ってはエース左腕の大野稼頭央の球がばらついた。それでも、三回に4番西田心太朗の2点適時打などで3点を先行すると、徐々に地力を発揮。終わってみれば、10―1で薩南工を退けた。

 選抜大会に出場し、「チーム全体に慢心があった」と選手は口をそろえる。4月の九州大会で負けたあと、練習前に選手で集まって話し合いをしたという。「選抜前のような球際の粘りがなくなっていた。練習からやり直そうと、みんなで話した」と西田は言う。

 大野はストレートの質を高めようとトレーニングに励んだ。一方で、「夏は暑いし、連戦もある。できるだけ球数を抑えたい」と省エネ投球にも取り組んだ。この日も直球はほとんど130キロ台。変化球多めの配球で打たせた。

 その分、最後の打者に対しては、追い込んでから、この日最速の144キロを投げ込んだ。ところが、ボールになり、そのあと失策、安打で走者を出してしまった。「今日一番の反省。決めるところを決められなかった」と本人も苦笑いだ。

 それでも、8回を5安打、8奪三振で1失点。2番を打つ打撃でも全5打席で出塁し、塁上を駆け回った。帽子のひさしの裏には「日本一」の3文字。大島がまだ出たことのない夏の甲子園へ、島の球児たちの挑戦がスタートした。安藤嘉浩