災害に見舞われた過疎集落、消滅の危機 「せめて名前は残して」

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渡辺純子、今村建二、安田朋起
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 豪雨災害に見舞われた中山間地域で、消滅の危機に直面する集落が相次いでいる。復旧・復興工事や活性化に向けた被災地の努力は続くが、過疎化や高齢化に深刻な被害が重なった条件の厳しい地域では、集落の移転や撤退もタブー視せずに向き合わざるをえない現実がある。

 車1台がやっと通る道の先。鳥居の下の参道はひざ丈まで草が茂っている。福岡県朝倉市黒川の黒松集落にある黒松神社。「ここも何とかせないかん」。外れかけた神社の壁に手を当て、町田久寿夫(くすお)さん(72)と町田弘さん(78)がため息をついた。

被災で離ればなれに 「集まる機会がない」

 市内では2017年7月5~6日の九州北部豪雨で30人以上が亡くなった。黒松集落は15世帯のうち11世帯が全壊し、4年間の長期避難を余儀なくされた。仮設住宅の入居期限は2年。「仮設を出なきゃいかんのに地元には帰れない。必然的に、外に家を買うしかないでしょう」と久寿夫さん。戻った人はまだいない。二人も今は10キロ以上離れた地域に住む。

 集落には神社も共有山林もあ…

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