野球はもう無理だ 悲観の球児が「まるで茂野吾郎」と言われるまで

有料記事

東谷晃平
[PR]

 「野球、やめようかな」

 ちょうど1年前、大垣北高校(岐阜県)の出井逸貴選手(3年)は悩んでいた。

 小学6年のとき、右ひじを痛めた。

 中学のときは、投げる距離がそんなに長くない二塁手。だましだましやってきた。

 だけど、高校で野球部に入り、重い硬式のボールを使い始めると、痛みが強くなった。試合前のボール回しもできないほどだった。

 とたんに野球がつまらなくなった。

 チームのみんなに後ろめたさを感じた。筋トレに励んだ。投げなくても済むからだ。

 野球をやめるか、続けるか。

 昨夏の岐阜大会2回戦で、目が覚めるような思いがした。

 スタンドから声援を送っていたとき、対戦していた各務原の投手の投球にビビッときた。「これしかない」

 ただのスローボールみたいだ…

この記事は有料記事です。残り1218文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【10/18まで】有料記事読み放題のスタンダードコースが今なら2カ月間無料!
  • commentatorHeader
    安藤嘉浩
    (朝日新聞スポーツ部記者=高校野球)
    2022年7月7日12時8分 投稿
    【視点】

     昭和世代なら、「ドカベン」の「わびすけ」(木下次郎)でしょうか。わびすけ両手投げ投手ですが、小柄で細身という点でも印象が重なります。  「巨人の星」の星飛雄馬が実は右利きで、「新巨人の星」で右投げで復活したのも思い出しました。  とは