フランス戦で先発抜擢 司令塔・李承信が体感した世界一流との80分

松本龍三郎
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(2日、ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ 日本代表23-42フランス代表)

 1週間前に初キャップを獲得したばかりの21歳にいきなり大役が回ってきた。先発予定だったSO山沢が新型コロナに感染し、日本の司令塔は李承信(リスンシン)に託された。

 強豪フランスと接戦を演じた前半、李は堂々と渡り合った。6分に反撃開始のPG。25分には約45メートルのPGを成功。しつこいタックルにもひるまず、長短のパスでリズムを作った。

 一転、後半は厳しい戦い。自身のタックルミスが相手のトライにつながり、タッチキックも正確さを欠いた。ランプレーで前進を試みた場面では球をこぼし、引き寄せかけた流れを断ち切ってしまった。

 「フランスが(後半に)勢いを上げてきたというか、自分たちのミスから流れを持っていかれた」。高温多湿のコンディションで両チームともにミスが目立った。そのミスを覆い隠すような地力で後半に畳みかけたフランスと、こらえきれず自滅した日本。李のプレーはそのまま、日本の現在地に通じる。

 「良い部分も悪い部分もあったが、まだまだ10番(SO)としてチームを勝たせる役割は果たせていない」と李は続けた。世界一流を肌で感じた80分間がこの先、個人とチームの成長を早めてくれる。(松本龍三郎)